[PSYCHIC DETECTIVE SERIES]
Memories Vol.2 Memories
降矢木を苦しめる過去の忌まわしい影。
「まだあなたの心には、あの人の思い出が輝いているのね。
わかったわ。わたしをひとりにして」
恋人、森崎梨絵香はそう言い残すと、降矢木のもとを去った。

傷心の日々を送る降矢木を訪ねたのは、一人の少女だった。
少女の名は後藤翔子。翔子は何かに怯えていた。
「父の記憶を消して下さい」 その言葉が全ての始まりだった。
色褪せた過去の街が、鮮やかな色彩で蘇る。
誰が何の為に過去を蘇らせるのか?
降矢木を待ち受けているのは?
そして、思い出に秘められた謎とは・・・
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霧姫によるこだわりレビューVol.2
*以下、ネタバレを気にする方は読まれない事をオススメしますが、どっちでもいいです。
(超豪華スペシャルオプションが付属しております。桜&雪モード、壁紙チェンジャー、ジュークボックス付き!)

注)サムネイル画像はリンクも含め最高3段階変化します。(一部を除く)

◇いきなり森崎梨絵香・・・
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rieka ゲームを始めると、いきなり森崎梨絵香が出てきます。
「わたしをひとりにして・・・」と吐き捨て、何処へ去ってしまいます。
わたしは、AYAから始めているので、Vo3だと、梨絵香が何者かに誘拐されてしまうわけですが、こんな彼女の存在が非常に嫌いであり、単に降矢木を困らせるだけの女であることをよく知っています。
まさか、Vo2でも、いきなりいなくなる、とは思わなかった・・・
なんで、こんな女がいいのかさっぱりわからない。出会った頃の女子高生のイメージをずっと引きずってんじゃないの? 降矢木さん!?

そんなわけで、わたしのPDSキャラクターワースト1は、ダントツで森崎梨絵香である。
Vol4で、桜沢加奈子と寝た降矢木を見て、わたしは内心ホッとしたぐらいであるから。裏切られてざまーみろと。おっと、これではわたしの方が性格疑われてしまうわぁ。

◇時代を遡ると進化するDAPS

前述もしましたが、わたしはVol3 > 4 > 2 という順序でプレイしているので、そのたびに作品の出来が良くなる、という不思議な感覚に囚われていました。シリーズを遡っているのに、DAPSのキレがよくなるのは、まさに謎。 まあ、リメイク版だからなんだろうけど。
PDS初体験のVol3AYAで衝撃を受けた割に、実際そのストーリーは、AYAがどうのこうのと身内話しばっかりでうんざりしていたことも重なり、Vol4オルゴールをプレイした時は、シネマティックではあるもの、これぞDAPSであり、PDSであると実感したものです。
それがVol2メモリーズでもいい感じで再現されてくれたので、非常に気持ちよかった。その心地よさは、Vol5ナイトメアで一気に崩されてしまうのですが。まさしく悪夢に他なりませんでした。

◇名台詞「わたしの父の記憶を・・・」
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翔子 森崎梨絵香のいない空虚な日々を送っている降矢木の元に、一人の女性、後藤翔子がやってきます。
しかも、アポなしのドアをノックという、、、電話で予約も入れずやってきて・・・

「わたしの父の記憶を消してください」と、アホな台詞をつぶやきます。

PDSやってると、たいして疑問には思わないんだけど、台詞も併せてよくよく考えてみると大胆な女性ですよ。 しかも森崎梨絵香のいないのを見計らって訪れますから、、、お〜コワぁ!
この時、降矢木は心に穴が空いてましたら、後藤翔子を見て、、、依頼人というより先に、一人の女と意識したと考えます。わたしが見ても、梨絵香より後藤翔子の方が美人に見えてきます。声もいいし。
なので、降矢木は「あなたの父の記憶を消して差し上げますので、まず電話番号教えてください、、、」と言うはず。原作では断ってますがね。しかしこれが現実であり、降矢木らしい行動だと思っております。 職権乱用なんて、アナリストには関係ないのです。
そうすれば、森崎梨絵香と別れることができます・・・ってこれはわたしの願望に過ぎませんが。

◇名曲ジャパネスク
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洋館 Vol2.メモリーズはシリーズでも秀作に数えられています。メーカーがおそらく最も心象世界を再現することを真面目に考えた作品ではないかと思っております。駅員、フロントマン、宿主、ウェイトレス等、ちょっとした登場人物にまで気を配り、ただそれだけの役割を与えらている、という心象らしい存在を際立たせ、ボイスにもかなり手を入れているようでした。
一番の魅力はやはりその時代設定であり、セピア調のほのめかせる大正時代の心象風景と和風情緒溢れるジャパネスクBGMにある事に他ならないでしょう。


駅員 ジャパネスクは、リミックスCDにも収録され、Vol5でもアレンジされて登場していることから、おそらく作者もユーザーも最もお気に入りBGMのベスト3に入るであろうという名曲であることがわかります。
これが、メモリーズのストーリーの核を支えているといっても過言ではないのかもしれないです。
心に染みいる和風メロディーは作者の得意とするところで、このようなサウンドがユーザーを支えていたこともまた事実ではなかろうかと思います。
名曲の影にひそむ、佳作な曲もあるんですが、それもPDSの魅力で、まるで安っぽいサスペンス劇場を見ているようで、たまらない気分になります。

◇名探偵登場・無名サイコアナリスト勢揃い
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迷アナリスト登場!? リアルタイムのプレイ感想で言いますと、話しを進めるごとに、アナリストが増えまくるのはたいへんなショックを受けました。これには依頼人の後藤章太郎が、二人の(椎名香織)思い出をアナリストに振り分け、永遠の過去を保存させる、という目的のために雇われたためです。

「あれ〜、、、こんなにいたの〜?」ってもうビックリですよ。
もちろんアナリストが世界中で降矢木だけではないことは想像もつくでしょうが、たった一つの心象世界に、、、それも、どうみても有能とは思えない顔立ち、その辺の住民と大差ない、ただの人間が、サイコアナリストだと言われてもなあ、、、

これはアナリストが、国家機密で動いているような謎の組織で無いことがわかるかと思います。
おそらくこの世界では、サイキックが法的に保護され、手に職として生かせる社会なのでしょう。でなければ、一般人が、あんなにアナリスト雇えませんよ。

総勢7人にも及ぶ名探偵登場を意識したとしても、そのアナリスト達が、結果的に主要人物を除いてほとんど死んでしまうとは、、なんだかなぁ、、、とうより、名探偵でもなんでもないんだけど。
とにかく後にも先にも、、、大量殺戮ではVol2メモリーズがダントツトップを誇ります。
しかも、その後のシリーズで、この大量殺戮の記憶は出てきませんし(Vol5のレーザーディスクイベントでダイジェストが見れたりしますが)、他人の死とういものは、慣れすぎているためか降矢木にとっては人ごとに過ぎないのでしょう。

Vol5で蘭と再開するときに、降矢木が「あの時の事件はあれで本当に良かったのだろうかとオレは思っている」と語ります。
彼からすれば、まさしくその程度の事件に過ぎないのですね、うん。5人も死んでいるのに。

*Vol2で死ぬアナリストリスト*
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  • 羽生陽一 (精神的ダメージによる自己の弱さにより死亡。首ポックリ逝く) → [Click!]
  • 正木重吉 (いわゆる最後の部屋に入って死亡・死因不明、というか明らかに手抜き) → [Click!]
  • 鷲津恭助 (落ちてくるシャンデリアに頭を潰されて死亡。しかし避ける時間はあった)→ [Click!]
  • 橘沙耶 (鏡の中の自分、つまり自らの悪魔に首締められて死亡。バカ) → [Click!]
  • 椎名香織 (ナイフで喉を刺して自殺) → [Click!]
正木重吉は死ぬには惜しい個性的なアナリストでした。べらぼうめ〜
ちなみに、次点ではVol4のオルゴールでも5人死亡しますが、それは設定上すでに死んでいるので、大量殺戮には含まれないかと思います。

◇究極の禁じ手・ヘルマフロディ手

蘭 「わたしは二つの思い出を持てない、、、」
ヘルマフロディテ(両性具有者)完全な肉体と精神の統一、永遠の孤独・・・
この瞬間、わたしは「あ〜、ヤっちゃったよぉ・・・」と思いました。わかりますこの気持ち?
蘭香芳は降矢木の前でわざわざ全裸になって、それを説明してくれます。(右図参照)うほ!大胆ねあなた。てか下半身見せてくれないと、わかんないって! ま〜見たくもないんだけどさ。

余談ですが、わたしの一方的な感覚で言いますと、降矢木は蘭香芳とつきあうのが一番良い、ということです。実力も才能もあるし、美人だしね。
できれば結婚してほしいと心から思っていますし、そのためには森崎梨絵香はジャマなのです。
蘭が降矢木を好き・・・みたいなテイストは、シリーズ上でごくわずかに見え隠れしますが。人によっては見えないかも。わたしの脳内補完がそうさせているのかも。

両性具有者を登場させる、というある意味想像できなかったこの禁じ手は、さすがというべき、なんでもアリのPDSを見せつけてもらって、わたしはもう感無量でございます。次は、いつ宇宙人が出てくるかと内心怖くて仕方ないんですけどね(爆;
その後、Vol5で、蘭香芳はローズマリーに肉体を変えることから(若返ってしかも金髪美人に!)、過去にヘルマフロディテであったことなど、完全な忘却として、二度と触れることのない過去として、あっさり切り捨てられてしまいました。この潔さもさすが! 見習いたいものです。

しかし、これで森崎梨絵香から蘭香芳に完全に乗り換える理由になったとわたしは本気で思っているんですよね〜。

◇私たちの思い出、、もう戻らない・・・
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ending 禁じ手・蘭のヘルマフロディテは、依頼人の予想をも遙かに覆すものであり、これによって、計画がすべてパーになってしまいます。(どうしてこれだけで水の泡になるのか実はよくわからない)
それを重く感じた、椎名香織は自殺をしてしまうのですが、、、(なんで死ぬ必要もあるのかもわかりませんが)、、ナイフを喉に突き当てながら、その時に発した言葉、、

「私たちの思い出、、もう戻らない・・・」

この台詞だけで、これまでのあらゆる矛盾や疑問点を飲み込んでしまうぐらい、純粋な愛が切実に伝わってくるのです。
これでつじつますべて合いました(笑
生意気なアナリスト椎名香織が、実は、後藤章太郎の屋敷にいた、お茶くみの婆や、だと知った時には、もう感動の嵐です。思い出は決して取り戻すためのものではなく、大切な過去であり、未来への宝物であることを彼女は死の淵で実感したのかもしれません。

なんだかんだいって、一番可哀想なのは、序盤に登場した割に、その存在感の薄い、後藤翔子なのかもしれません。
なんせ、植物人間状態で、二人の思い出を植え付けられる役割でしかなかったのですから・・・
そう考えると、今回の計画は、かなり人間として悪どいものだったのでしょう。が、それゆえに愛の力とはその善悪の判断をも歪ませ盲目にさせてしまう魔力があるという証明でもあるのでしょう。

ともあれ、アドベンチャーながら、推理するとバカを見るのがこのPDS。
今回、宇宙人が出てこなくてよかったと、わたしはかなりホッとしているのも事実なのでございます。

◇なぜかラストも森崎梨絵香・・・

rieka 蘭を差し向けたのは、実は、森崎梨絵香だと言います。
わたしだけかもしれませんが、これがチョーむかつくんですよ。
勝手に、側を離れておいて、実は気になって仕方ない、、、というわがままの典型。
こんな女とつきあっていれば、ろくな事ないのは、バカな男でもわかります。
まあ、蘭を降矢木に差し向けたのは、運命の出会いであり、その後の展開に大きな意味がありますから、墓穴掘ってると考えたいのですが、どういうわけか、Vol5あたりで、蘭の存在は、降矢木と梨絵香の共通の友達としての関係が発達しており、降矢木に手を出さないようにと、蘭にはかなり釘を刺しているのだと思われます。 ほんとイヤな女!

くどいようですが、森崎梨絵香という女性は、早々と消えてほしい存在なのであります。
後半では、ローズマリー(蘭)、真行寺彩、そして森崎梨絵香の三角関係でどうなることやら。

◇最後に・・・

ほとんど余談でまとめてしまいましたが、霧姫のこだわりレビューというのは、このようなスタイルで運用させていくつもりです。
初回ということもあって、スペシャルオプションに力入れすぎてしまいました。(苦笑) 無意味さが際だっていますね^^;まあ、こだわりですから、他人が理解できない部分があってしかるべきだと思いますし・・・最悪の場合、誰も読んでない可能性もありますから、マイワールドで好きなようにさせていただきます〜♪

ということで、未だPDSを知らない方、そしてVol.2オルゴールをプレイしていない方も、とっくにクリアーしている方も、もう一度リプレイなどを見直してはいかがでしょうか? 必ず新たな発見があります。
思い出はもう戻らない、、、なんてことは絶対にありませんから、ご安心ください。
そして、このストーリー、世界観に少しでも共感したのであれば、あなたは日本人であったことに、きっと喜びを感じずにはいられないはずです。

[終劇]

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2004/9/25〜10/17修正版
降矢木探偵事務所(偽)
霧姫
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