[PSYCHIC DETECTIVE SERIES]
Invitation Vol.1 Invitation
主人公降矢木和哉(ふるやぎかずや)は、 人間のこころのうちなる世界に潜入し、
複雑に交錯する事件の謎を解明する探偵である。

今なお旧い因習が支配する地方の旧家、白鳥家。
そこで降矢木を待っていたのは、 意識不明の美少女白鳥麻美であった。
降矢木は麻美の祖母であり、白鳥家の当主である白鳥きくから、 麻美の意識回復を依頼される。
白鳥家に蠢く人間たちの欲望に翻弄される麻美。
麻美を無意識の淵に追いやった影の正体は?
真実を求めて麻美のこころにダイブする降矢木。
そして彼が見た真実とは・・・。
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[Rieka]Off
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霧姫のこだわりレビューVol.1
[1] [2]

◇サイコダイブを心理学的に描写
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心象世界 他のシリーズではけっこう曖昧にされていたダイビング後の心象世界。
インビテーションでは、その情景にかなり説明が加えられています。当時はこの路線を本格的に志向したメーカーの意気込みが伝わってきます。シリーズを重ねるごとにそんな姿勢は徐々に崩壊していきますが・・・
(心象世界の構築>なんでもアリであるが故に、もう説明する必要なし(できない)という具合)

例えば、白鳥麻美(静香)への初ダイブでは、白い海、光を失った太陽、そして森(島?)という心象世界に入ります。
以下、ゲーム中の解説を抜粋してみました。

表層・・・日常経験する様々な事象が自我の影響力によってデフォルメされた場所 通常の分析において、海は無意識の象徴とされる。深さが深くなればなるほど、無意識に近づくわけだ。 太陽は意識側の産物だ。それが輝かないのは、麻美の意識が深い無意識に眠っていることを現している。
心理テストで比喩的に説明されるアレ同様の解釈だと思っていいでしょう。
つまり、PDSでいう心象世界とは心理学に置き換えたものであり、そのまんまのイメージ、と解釈できます。

これは、わたしの考える心象世界とはだいぶ異質なものです。人間の記憶や想像は、視覚としての情報はもっていません。イメージそのものに視力を使っていないわけですからそれは当然です。視覚情報があるなら、目の前に、過去がリアルに再現されてもいいはずでし、もちろん天然色でね。
よって心象世界というのは、人間の夢と同じで、視覚としては取るに足らない世界であり、姿、形を細部まで再現できない世界なのだと思っています。それを思い出して、物理的に細部を描くことはできるかもしれませんけど。簡単に言いますと、心象世界を除くことは可能であるとしても、それが眼を開いて観るような世界ではないし、それは今後も科学が発達しても、絶対に不可能、ということです。

長くなるので、心象世界についての考察は別のコラムでまとめるとして・・・

やはり無理矢理な感じがしたのは、前述の、静香の心が無意識で降矢木を召還していたはずの・・・心象世界の麻美に対して(ややこしい)、サイコダイブというのがちょっと・・・そんなことできるのぉ? と疑問を感じたことかな。
心象世界の人物の中にダイブして、そしてそれに気付かず、さらにサイコダイブという・・・こんな繰り返しができるんでしょうか?一体何段階まで潜れるんでしょうかね。

簡単な図にするとこうなってます。
(1が現実、2が心象)

 ・1 白鳥静香<ダイブ(囚われ状態)
  ↓
 ・2 白鳥麻美<ダイブ(降矢木の意思)

注)1の時点で降矢木は、自分の意思でダイブしていません。あくまで囚われたのです。

仮想してみると、夢の中で夢を見る、、、に近い現象なのかもしれません。これはわたしも何度か経験があります。起きたら夢だった!という、トリッキーな感覚は、体験したくてもなかなかできるものではありません。 反面、寝たら現実だった、、、というのもぜひ味わってみたいところです。(笑

それはともかく、一番の疑問点はやはり、スペシャルAの降矢木が、今自分いる世界が、心象世界だったことに、終盤になるまで気付かない、、、、というのが・・・もしかしてその程度の能力なの・・・アナタ? スペシャルAの基準ってそもそも何よ?

はっきり言いますが、Vol.2で降矢木が語っている、薬物混入茶で後藤翔子の心にダイブを強制された時に、自分の意思で入っていないと出られない、とあなたは言いましたね?
インビテーションでは簡単に出られたみたいですね〜、矛盾ていうんですよ、こういうの。
(脳内仮説では白鳥静香を覚醒できたことにより脱出できた見方が濃厚)

アナタもいつか夢から覚めるわ。フフフ、その時はもう手遅れだってことね!
リエカ (友情出演)
森崎梨絵香



◇名台詞「それはたぶん・・・
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麻美 初回のダイブを終えると、現実であったはずの白鳥家で次々と異変が生じはじめます。
オタクの村川正三から、下着と引き替えに鍵を奪って、開かずの間だった部屋に入ると、そこには白鳥麻美が、、、一連の台詞のあと・・・

「それはたぶん・・・わたしが死んだことが原因です。」とつぶやきます。

はひ?ナニ言ってんのコイツってな感じですよ。実はこの瞬間、Vol.1がクライマックスに突入する時の台詞で、テキストがそれまで瞬間表示だったのが、この台詞の時、左スクロールで徐々に表示されたので、「う、なんか来る・・・」と直感的に感じたわたしは、防御姿勢をとったものです。
案の定、、、その後の展開は、B級スプラッタームービーが見れたりします。(笑(左上図参照)

で、この台詞の後、静香の心、(麻美と静香の区別は面倒なのでもう忘れてくださいわたしが混乱してきます)が異分子の降矢木の存在に気付いて、防衛機構が始動し、スプラッター状態になって襲ってきます。
で、この演出が実に意味解らないんですよ、なぜにスプラッタ?しかし、シリーズを通してスプラッタは心象世界のパターンとして定着されてしまいました。
これがどう心理学と関係するのか是非、制作者にお聞きしたいところなのですよ。死のイメージが最終的にはけっきょく、スプラッタになる、ということなんでしょうか?

この防衛機構を働かせてしまうと、瞬時に無意識の深い闇に飲み込まれてしまい心に永遠に囚われてしまうのだそうです。
対策は、何度か、短時間の潜入を繰り返せば、心を欺くことができるということらしく、こころの癖を働かして、誤魔化せるようになるからだ、と降矢木は言います。
すごすぎる、この抽象的というか曖昧さ加減! これこそがPDSの魅力ですほんと!

これでわかったんですけど、さっきの、心象世界に気付かない能力といい、サイキックアナリストって、ほんとはかなり打算的というか直感的な職業であって、学問不要で理論もへったくれもないのでしょう。
なので、一見、心理学を継承しているようで、実はそれはただの飾り、ほんとはすべて行き当たりばったりな直感で考えてます。うんうん。それを才能と呼ぶのでしょう。一応スペシャルAなんですからね、彼は。

つまり最も見たくない、と思っているモノを心が具現化するわけなのよ。 人間を陥れるには恐怖を植え付ければいいのだから、容易いわ!
リエカ (友情出演)
森崎梨絵香

◇RIEKA WITH LOVE
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RIEKA WITH LOVE 心に囚われずに(同化?)済んだのは、やはりここでも森崎リエカの存在。
NEW RX-7 > 旧RX-7 > コスモスポーツを代表する様にダイブ者の心象世界が幼児期に移行する過程においても、しっかりと車に刻まれていた、RIEKA WITH LOVE という文字。
あれって、赤いんだけど、口紅とかで書いたの? まさか油性のマジックじゃなさそうだし、カッティングシートにしては、自然な文体過ぎるし、、、
まぁ、降矢木のことだから、他の女乗せるときは、隠せるような仕組みになっていたことは、まず間違いなさそうです。
文中では彼女の落書き、とされているので、もしかして油性マジック説はあり得るかもしれませんね。この束縛女!

ふふふ、リストカットペイントに決まってるじゃないの。
わたしはいつでもあなたのこころにいるわ・・・ ぜったい逃がさなくてよ!
リエカ (友情出演)
森崎梨絵香

◇そして一通の手紙が降矢木の元へ・・・
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静香 一連の事件をコンプリートした(彼はこれを分析完了と呼ぶ)降矢木の元へ、数ヶ月後、白鳥静香から手紙が届きます。
しかしそこには衝撃の事実が! なんと、あの安田財閥のボンクラ息子に嫁いだ、と書いてあります。
このあまりにも悲しすぎるエンディング・・・そもそも姉妹が心中を図ったのは、安田家のバカ息子が醜いことにあった事に他なりません。
今時の青年実業家でフェラーリとか乗ってるクールでスリムな2枚目なら、これが白鳥きくからの計略結婚であったとしても、麻美を自殺に追い込むまでは至らなかったはずなのです 。世の中意外とそんなものです。

あたかもバッドエンディングであるかのような物語の終焉は、余韻として心残りさせるに十分でした。リプレイないから、終盤のセーブポイント後を手動リプレイする以外にありません。
PDSはそもそも、終わってからもなんだかしっくり来ないエンディング、という日本人好みするパターンが好きらしい。そのへんからしても純和風アドベンチャー王道と言っても過言ではないでしょう。

ふふふ、男は1に顔よ顔! 2にお金、3が車,4が無くて、、、5が超能力で決まり!まっ5は別に無くてもいんだけどぉ。
リエカ (友情出演)
森崎梨絵香

◇最後に・・・

終わってみれば、真行寺彩はどこにもいなかった、、、
これで、Vol.2に続く、、、リエカの「あなたの心には彩さんが・・・」の理由がほぼ皆無であった事が、わたしが一番納得できなかったところです。
わたしが、シリーズをランダムプレイしたからそんな疑念ばかりがよぎったのでしょうか? それともリアルタイムでTOWES版をプレイした方は、どんな想像を働かしたのでしょうか? ていうか、シリーズを正しく順序よくプレイした人っているのぉ? 

彩の影を取り払おうと、リエカはそれなりに努力はしたのでしょう・・・
車内に落書きするなんて、プリクラならまだしも、やさしい彼でも普通怒りますよね。それが愛車ならなおさら。それをやってのけてしまう彼女は、彩を永遠のライバルとし、真っ向から対決しているのです。

そんな側面から、彼女を観察してみると、降矢木にとってはまさに無くてはならない存在。

「わたしはいつでもあなたのこころにいるわ・・・」

と、軽く言えちゃう彼女は伊達じゃないでしょう。余程の自信を伺えます。これで降矢木の心象世界では、リエカの存在は対真行寺彩ミサイルとして迎撃体制は万全でしょう。しかも最新型だし。
最悪な場合、この台詞って別れたら、冗談では済まされないんですけど〜・・・

「ア、アノ・・・もう心にいなくていいよ・・・こ、困るんだよ、消えてクレナイかなぁ! リ・エ・カ」
(降矢木の寝言)

リエカは降矢木と別れてはじめて、あの彩を越えることができるのですから・・・

ほんとおバカさんが多いのねこの世界。まあ暇つぶしにはなったわ。
それじゃワタシ急がしいので帰るわ、またね、ちゃお♪
リエカ (友情出演)
森崎梨絵香

[終劇]

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2004/10/04
降矢木探偵事務所(偽)
霧姫
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