[PSYCHIC DETECTIVE SERIES]
Nightmare Vol.5 Nightmare
それは夢で始まった。
嵐の夜、助けを求め叫ぶ
ひとりの少女
降矢木が近づくと、少女は姿を消す。
決して近づくことが出来ない。
その夢が毎夜のように降矢木を襲った。
ある夜、その夢は惨劇へと変わる。
低く呟くような祈りの声に包まれ、少女が一糸まとわぬ姿で佇む。
美しい裸身が蝋燭の炎に妖しく揺らめき、
ナイフの冷たい光が少女を襲い、胸を切り裂く。
真っ赤な鮮血と悲鳴。 そこで夢は破られる。

果たしてこの悪夢は何を意味しているのか?
無惨にも殺された少女は、現実に存在するのか?
悪夢に魅入られていく降矢木の運命は・・・。
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霧姫によるこだわりレビューVol.5

Starting】 【Chapter1】 【Chapter2】 【Chapter3】 【Chapter4

◇聖バタイユって何よ?
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聖バタイユ病院 蘭に十字架を手渡してからの平穏な日常もたいして長くは続かず、テレビで放送されていたPDCニュースのアナウンサーから、先日尋ねた教会の神父(ロドリゲスの方)が、聖バタイユ病院から飛び降り自殺した、との凶報が入ります。
このバタイユっていったい何でしょうかね、よく耳にするキリスト系列の名称にしてはあまりにも聞いたことない名前でしたので、調べてみたら「ジョルジュ・バタイユ」という19世紀の思想家、哲学者の名が、今のところ最も濃厚だったりします。
バタイユとキリスト教との繋がりというのは、ざっと目を通した限りでは、それほど関係があるものではなさそうでした。
意味がありそうで、実はまったくない、、、これはPDSにおける核心ともいえる事実です。それが想像力を働かせるので、あながちマイナスイメージにならないのが、PDSの魅力なのです。

◇HIRAI.J= 平井純子

HIRAI.J 聖バタイユ病院の、たった一人の労働者、HIRAI.Jこと平井純子は、降矢木の声帯模写、、、善意の第三者の通りすがりの年寄りにまんまと騙されてしまいます。
ネームプレートには「HIRAI.J」としかありませんでしたので、Jは純子だな、とわたしが勝手に思いこんでいるわけですが、他にあるでしょうか?
老人の声は、Vol.2メモリーズでいう木賃宿の主人と同じ声質。降矢木(中の人)からすれば、こっちのが演じていて楽しそうな声であることがわかるので、正当派はやめて、こっちを本職にしてはいかがでしょうか? モテますよきっと!?

◇モルグにモグル!?

モルグ ところでモルグが死体安置所のコトだとわかった人、どれだけいましたか?
病院の若者の雑談を耳にして、降矢木は「オレはさっそく地下のモルグに向かった」とかなんとか、あたかも当然のように言っていますが、なによそれ?というのが正直なところでした。
自分の無知さをさらけ出すわけではないですが、その後、降矢木が死体安置所に向かったところを見てはじめて、なんだモルグっていうのは、コレのことだったのか、と納得した記憶があります。

質問 PDS Vol.5 モルグ認識率
PDS以前にモルグを知らなかった
PDS以前にモルグを知っていた


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そうなると、ある連想が脳裏をよぎるのは必然、ポーのモルグ街の殺人、ていう小説は、死体安置所(霊安室)街殺人っていうことになるわけね?
ポーといえば、黒猫やアッシャー家の崩壊が、わたしの中では有名でしたが、(特にアッシャーではそれについての論文を書いたことがある)、モルグ街には手つかずだったのをこのとき恥じました。
調べたところは、モルグ(morgue)はフランス語でパリの死体保管所があった建物の名前となっていますから、モルグというのはいわゆる俗称なのでしょう。

PDSにはこの他にも、あたかもそれが常識であるかのような発言、がかなり見受けられるので、困ったもんです。
えっ?わたしが無知なだけかぁ? (モルグアンケート実施中!)

◇麻薬疑惑

カフェ モルグでVol.3からの旧友である秋中とばったり出くわします。彼も「ここにはモルグがあるだけだぞ」とかなんとか常識人ぶってます。もしかして、探偵や刑事などが、犯人をホシと呼ぶように、モルグも業界用語なのかな、と思ったりもしますが。
いやいや、こんど日常で病院に行くことあったら、ぜったいモルグという言葉使ってやる、と心に決めました。 「ちょっとモルグ行って来るから待ってて♪」ってな感じで^^ いったいそれを何人が理解できるか検証してみます。
ははっ(苦笑)くどいですね、もうやめときましょうかモルグトークは・・・

降矢木は秋中と近くのカフェバーで神父の死因について語り合い、教会には麻薬が絡んでいることを知ります。
関係ないですが、このカフェバーから見える風景は、どう考えても神戸市内です。異人館街が見えます。カフェの場所はのちほど特定することにしましょう。

教会に麻薬が絡む要因を考察すると、いくつか疑問が発生します。秋中の話しだと、だいぶ前から、、、ということになりますが。
いつから、麻薬があの教会で取引されていたか、、善良なる聖職者の真似事で着任したボランスキーからだとすれば、時期的には最近過ぎるし、物語中盤以降で、教会にもう一つの教会があるのを考慮すれば、前任者である、ロドリゲスにも麻薬の疑惑が絡みます。
しかし、ロドリゲスは、ボランスキーの手によって、麻薬を打たれ惨殺されているわけですから、やはり麻薬はボランスキー後、と考えることができます。
それを基準とすると、教会の床の下にある、地下の異教施設を(ローズマリーが保管されていた場所)、前任者のロドリゲスは知るよしもなかった?

う〜ん、これは、麻薬と異教とを絡めた場合の見解ですけどね。プレイ上での時間経緯がわからないので、絡めたくなるんですが、後のストーリー展開を考えると、麻薬と異教は関係ないようです。

従ってここで一つの結論を出すとすれば、降矢木が蘭に十字架を手渡してから得た平穏な日常は、、、ロドリゲスの死まで換算すると、おそらく数ヶ月〜半年程は経過しているのではないか、ということです。
そういうことなら、秋中のいう、だいぶ前からあの教会では麻薬の疑惑が、、、という台詞も辛うじて納得できないこともありません。

◇センタービルは何処?

センタービル周辺 降矢木が真夜中に教会に忍び込んで(なぜか憧れる行為)、、、麻薬を発見し、それを秋中に伝えます。 そして待ち合わせ場所が、15:00丁度にセンタービル、、、となっています。
そこで秋中は、15.00ぴったりに上から落ちてきて死亡します。降矢木に、最後まで時間に正確な男だった、という名台詞を言わしめるシーンです。

いったい秋中はどこのビルから落ちたか気になりませんか? 調べた結果、最有力候補が見つかりました。
(今回はやたらと検証が多いです)

ナイトメアの舞台が神戸市内であることをわたしは前提にしていますから(当事務所も神戸ですし)、周辺にあるセンタービルを検索すれば容易い、、、はずだったのですが、実はセンタービルというのは、サブネームであり、ある一定の大きさを誇るビルには、センター、がけっこう付いているんですね。ったく紛らわしい!
ゲーム上のイラストと照らし合わせてみると、神戸三宮駅周辺に近いことがわかります。センタービルと名の付く代表的なビルは、交通センタービルと、貿易センタービルがあります。
ゲーム内ではかなり市街中枢であることから、一見、交通センタービルのような気がするのですが、なんとなく形が違うのですね。
そういうことで(長くなるので)、秋中は貿易センタービルから落ちた、、、と特定してしまいましょう。別にどっちでもいいんですけどね、うん。

◇リエカは邪魔だった
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リエカ3 秋中が死んだ後、蘭が行方不明になったと、リエカから報告を受けます。それを案じた、降矢木は、彼女にしばらく雲隠れするよう命じます。これは珍しく賢明な選択ですね。
なにやらリエカを乗せたタクシーが何処かへ走り去ろうしている様子が伺えます。
要するに、リエカがいると仕事の邪魔、、、これまでもそうだった。もめ事を作り出すのはいつも彼女でしたから。勝手に巻き込まれて、その後始末に翻弄させられるのを降矢木は心配していたのです。

雲隠れしている間、リエカが遊びまくっていたのは、言うまでもありませんね。
ヘルマルフロディ手の蘭と交遊して得たテクニックを、ホスト通いでここぞと言わんばかりに発揮したに違いありません。
人間というのは、そういうもんです。バレなきゃいんです。アナタと同じってことです。

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2004/10/31
降矢木探偵事務所
霧姫
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